リレーエッセイ がん看護CNS回想記 ~私の歩んできた道とその中での成長につながった体験~ 【3】
第3回 取得11~15年
現場の看護師を支える役割を理解し,経験から学べる組織文化をつくる
中山 祐紀子
1
Yukiko NAKAYAMA
1
1医療法人社団杏順会越川病院看護部/がん看護専門看護師
pp.364-365
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango28_364
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自己紹介
私は2001年3月に聖路加看護大学(現:聖路加国際大学)大学院修士課程(論文コース)修了後,看護教育に4年間携わりました.その後,現在の職場に移動し,5年目(2009年)のときにがん看護専門看護師(OCNS)の認定を受けました.ほかのOCNSの方に比べると,「認定までの道のりが随分長いのはなぜ?」と思う読者の方もおられるのではないでしょうか.
大学院のコース選択において,私は終末期がん患者に関するテーマで質的研究に取り組みたいという思いが強かったので論文コースを選びました.大学院修了後,教育や研究の面白さに引き込まれつつも,大学隣接病院のOCNSの卓越した看護実践の話を聴くたびに,再度看護実践の場に身を置きたいという思いが強くなりました.ちょうどその頃,介護と子育てとの両立に直面し,2005年の春,思い切って自宅にごく近い(通勤時間は前職場の10分の1)現在の職場に転職することを決めました.
転職時の当院は,地域緩和ケアを視野に入れた方針に切り替えた直後でした.私は看護実践力の強化を目的に,母校のOCNSコース科目等履修生として登録し,がん看護について学習し直す機会を得ました.2年かけて必要な単位を修得した後,2009年にOCNSの認定を受けました.
現在,私はOCNS13年目として看護管理者の役割も担いながら地域における緩和ケアの提供に果敢に取り組んでいます.
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