特集1 看護がはじめる「認知療法」 幻聴・妄想への新しいアプローチ
我々の認知を揺さぶる、ワクワクする体験としての認知療法
大月 美佐子
1
,
大竹 宏美
1
,
伊藤 美由紀
1
,
根本 信幸
1
,
本間 真
1
1針生ケ丘病院
pp.36-41
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100061
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約3年前の2003年の5月、福島県で「正体不明の声ワークショップ」第1回目が開催されました。この会は福島県内のさまざまな団体(福島県SST普及会、福島県精神障害者家族会連合会〈つばさ会〉、福島県精神障害者団体連合会、ヤンセン・ファーマ株式会社)が共催で実施したものでした。講師に、本特集にも書かれている原田誠一先生をお迎えして、治療者と家族、当事者が一体となり、正体不明の声への対処法として認知療法を体験的に学ぶ機会となりました。
このワークショップがユニークであったのは、治療者と家族以外に当事者も同席していた点です。当事者が語る正体不明の声の内容に関して、原田先生が十分に話を聞き対応される姿は、私たち治療者に大きな力を与えてくれました。このワークショップは、今年度で3年が経過しましたが、毎年2回開催しており、第1回目は認知療法の講義や先生のデモンストレーションを通して知識を学ぶことに重点がおかれています。その経験を踏まえ第2回目は、参加者が実際にワークショップ(正体不明の声に対する認知療法)を開催し、実践報告を行なう形になっています。
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