特集 研究を活かしケアにつなぐ看取りのエビデンス
死に向かうからだの変化と予後予測
角甲 純
1
Jun KAKO
1
1兵庫県立大学看護学部実践基礎看護治療看護学/がん看護専門看護師
pp.663-665
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango26_663
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はじめに
終末期の疾患軌道モデルとして,Lynnは「がん」「心・肺疾患」「認知症・老衰」の3つに分類している1).このモデルによると,がんの軌道の特徴は,比較的,看取り期までは全身状態が保たれているが,死亡前数週間になると身体症状の出現とともに,急速に全身状態が悪化することが知られている.看取り期のケアについて,今後,出現する可能性のある症状や増悪する可能性のある症状を予測することや,その症状と余命の関係を把握することは,患者・家族の意思決定を支援するために重要である.本稿では,余命を予測するためのツールの紹介とともに,死亡前までの身体症状などの変化について述べる.
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