巻頭言
天気予報と予後予測
横串 算敏
1
1札幌医科大学リハビリテーション部
pp.505
発行日 2003年6月10日
Published Date 2003/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100774
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6月から7月にかけて,日本列島は南から北に向けて梅雨が明けていく.およそ40日間も続くこの梅雨時,毎日明日の天気が気になるところだが,梅雨時と春先,そして秋の始めの天気は当てにくいという.通常天気は西から変化するのが一般的であるが,この季節の前線は南の海上に停滞しやすく,この前線が南北に移動するために天気が大きく変わってしまうからだ(村山貢司著「気象の不思議」).それでも最近の気象庁予報の的中率は約8割程度だそうで,降水確率が「大外れ」したのは,昨年は365日中26日しかない.それも競馬のように「大外から穴馬が飛び込んでくるような」不始末はないというから驚くばかりである.
天気予報は,最近では3時間おきの局地予報があり,携帯電話のiモードやデジタル放送で情報を手に入れることができる.どんな人が利用するのかしらと思うが,ともかく便利になったものだ.新聞,テレビでは週間予報がおなじみである.しかし,週間予報の精度はせいぜい3日までで,4日目以降はだんだん怪しくなり,1か月はまだしも3か月予報はわれわれのような「一般の人」向けではないという.
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