特集1 いま知っておきたい! がん治療薬12 ~くすりを知ればケアがよくなる~
サイラムザ®+アブラキサン®療法 ラムシルマブ+nabパクリタキセル療法
野村 久祥
1
,
丸田 章子
2
Hisanaga NOMURA
1
,
Akiko MARUTA
2
1国立研究開発法人日本医療研究開発機構
2国立がん研究センター東病院看護部/がん化学療法看護認定看護師
pp.5-7
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_5
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薬剤情報
薬効分類:ラムシルマブ:ヒト型抗VEGFR-2モノクローナル抗体 nabパクリタキセル:タキサン系抗がん薬 適応:胃がん 用法・用量:ラムシルマブ:8 mg/kg day 1, 15 nabパクリタキセル:100 mg/m2, day 1, 8, 15 フィルター:インラインフィルターあり 血管外漏出分類:nabパクリタキセル:壊死性抗がん薬 ラムシルマブ:非壊死性抗がん薬
主な副作用
悪心・嘔吐:Low risk,脱毛あり
治療法の選択の根拠
日本胃癌学会の『胃癌治療ガイドライン』1)において,切除不能進行・再発胃がんに対する化学療法において,一次治療では,HER2陽性胃がんに対しては,トラスツズマブを含む化学療法が用いられます.HER2陰性の場合の一次治療としてはシスプラチン(CDDP)+S1,CDDP+カペシタビン(Cape),Cape+オキサリプラチン(OHP),Cape+OHPなどが選択されます.二次治療としては,ラムシルマブ+パクリタキセル.パクリタキセルに変わり,nabパクリタキセルを用いる本療法は条件付きとしてガイドラインに掲載されています.
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