特集1 いま知っておきたい! がん治療薬12 ~くすりを知ればケアがよくなる~
ヤーボイ®+オプジーボ®療法 イピリムマブ+ニボルマブ療法
野村 久祥
1
,
丸田 章子
2
Hisanaga NOMURA
1
,
Akiko MARUTA
2
1国立研究開発法人日本医療研究開発機構
2国立がん研究センター東病院看護部/がん化学療法看護認定看護師
pp.31-32
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_31
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薬剤情報
薬効分類:イピリムマブ:ヒト型抗ヒトCTLA-4モノクローナル抗体 ニボルマブ:ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体 溶解液:イピリムマブ:1バイアル中にイピリムマブ50 mg含有.本剤をそのまま,もしくは日局生理食塩水または5%ブドウ糖注射液を用いて1~4 mg/mL濃度に希釈する. ニボルマブ:1 mL中にニボルマブ10 mg含有.本剤を日局生理食塩水または5%ブドウ糖注射液100 mLに混和.体重30 kg以上の患者は総液量150 mL以下,体重30 kg未満の患者には100 mL以下とする 適応:根治切除不能な悪性黒色腫(皮膚がん),根治切除不能または転移性の腎細胞がん(腎がん) 用法・用量:イピリムマブ:1 mg/kg, Day 1 ニボルマブ:240 mg, Day 1 フィルター:インラインフィルターあり 血管外漏出分類:両剤:非壊死性抗がん薬
主な副作用
悪心・嘔吐:minimal risk,脱毛なし
治療法の選択の根拠
悪性黒色腫:未治療の悪性黒色腫に対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法は,イピリブマブ単剤との比較試験において無増悪生存期間が延長し,客観的奏効率が有意に高かった1)
腎細胞がん:未治療の淡明細胞型進行腎細胞がんに対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法はスニチニブとの比較試験において全生存率と客観的奏効率が有意に高かった2).
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