特集1 いま知っておきたい! がん治療薬12 ~くすりを知ればケアがよくなる~
パージェタ®療法 ペルツズマブ療法
野村 久祥
1
,
山口 眞由美
2
Hisanaga NOMURA
1
,
Mayumi YAMAGUCHI
2
1国立研究開発法人日本医療研究開発機構
2広島大学病院看護部/がん看護専門看護師
pp.24-25
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango25_24
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薬剤情報
薬効分類:抗HER2ヒト化モノクローナル抗体 適応:HER2陽性乳がん 用法・用量:初回投与時には840 mgを60分,2回目以降は420 mgを30分かけて3週間間隔で投与 フィルター:なし 血管外漏出分類:非炎症性抗がん薬
主な副作用
悪心・嘔吐:Low risk,脱毛あり(ドセタキセル併用時),脱毛なし(単剤時)
治療法の選択の根拠
日本乳癌学会の『乳癌診療ガイドライン』では,HER2陽性転移・再発乳がんに対する一次治療では,トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセルの併用療法を行うことを推奨しています.トラスツズマブ投与中もしくは投与後に病勢進行となったHER2陽性転移・再発乳がんに対する二次治療では,トラスツズマブエムタンシンの投与を行うことを推奨しています(推奨の強さ:1,エビデンスの強さ:中).二次治療における,本剤の予後延長効果は明らかであり,毒性も低く,有益と考えます.
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