誌上ディベート
トラスツズマブ投与中あるいは終了後早期に再発したHER2陽性乳癌に対して,トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル併用療法を行うべきか? 「行うべき」とする立場から
向原 徹
1
1神戸大学医学部附属病院腫瘍センター/腫瘍・血液内科特命准教授
pp.34-38
発行日 2016年8月10日
Published Date 2016/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.02.02_0034-0038
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「はじめに」トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル(TPD)療法をHER2陽性転移・再発乳癌の1次治療として確立したのは,CLEOPATRA(Clinical Evaluation of Pertuzumab and Trastuzumab)試験である。同試験では,コントロールアームであるトラスツズマブ+ドセタキセル(TD)療法と比較してTPD療法が,無増悪生存期間(PFS,主要評価項目)および全生存期間(OS,副次的評価項目)で有意に優っていた1)2)。同試験の患者選択基準をみると,術前または術後全身療法の終了から
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