リレーエッセイ 若手がん看護CNS奮闘中! ~これからの活動の場を考える~ 第2回 外来で活躍するがん看護専門看護師
がん患者・家族の事例からの学びを大切に
宮地 真澄
1
Masumi MIYAJI
1
1地方独立行政法人奈良県立病院機構奈良県総合医療センター/がん看護専門看護師
pp.288-289
発行日 2019年3月1日
Published Date 2019/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kango24_288
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筆者は,新人看護師として配属された病棟で,手術を受けるがん患者の治療や生活について先輩看護師と考えた経験を通して,患者は退院後もがんとともに生きることを認識し,がん看護に興味をもちました.
その後,終末期のがん患者・家族の苦痛にきちんと向き合って支援することができなかった事例に関して,患者,家族,看護師の行動を振り返り,がん患者・家族を理解することの大切さを学びました1).
がん患者・家族の看護がうまくいかないとき,どのように考え,実践するのか,がん看護の知識や技術を深めたいと考え,2015年大学院に進学しました.大学院では,がん患者・家族に何が起こっているのか,なぜそのことが起こっているのか,状況のアセスメント,患者・家族の理解,課題の明確化,意図的な看護介入,介入することでの成果を予測して実践することを学びました.自分自身の弱さや未熟さに向き合う苦しさもありましたが,教員や同期の支えがあり,できない自分を認めながら,あきらめずに前にすすむ力を得た大切な時間で,それが今も自分の力になっています.
大学院修了後,復職し,2017年にがん看護専門看護師(OCNS)を取得しました.
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