Japanese
English
症例
複雑性虫垂炎との鑑別が困難であった低分化型上行結腸癌の1例
A case of poorly differentiated ascending colon cancer that was difficult to differentiate from complicated appendicitis
出川 佳奈子
1
,
後藤 健太郎
2
,
森吉 弘毅
3
,
西川 元
3
,
畑 啓昭
3
K. Degawa
1
,
K. Goto
2
,
K. Moriyoshi
3
,
G. Nishikawa
3
,
H. Hata
3
1国立病院機構京都医療センター外科
2京都大学消化管外科
3国立病院機構京都医療センター
キーワード:
汎発性腹膜炎
,
大腸低分化癌
,
大腸印環細胞癌
Keyword:
汎発性腹膜炎
,
大腸低分化癌
,
大腸印環細胞癌
pp.1246-1250
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_1246
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大腸癌は下部消化管穿孔の主原因の一つであり1),消化管穿孔を機に癌の存在が判明することも多い.しかし大腸癌の中でも低分化型大腸癌の一部はびまん性浸潤を示し腫瘤を形成しないものが存在する2).今回,虫垂穿孔の術前診断で緊急ドレナージ術を施行したものの術前画像や術中所見で腫瘤を指摘できず,低分化型大腸癌多発転移の存在のほか,遺残膿瘍が疑われた液体貯留が癌性腹水によることが死後の病理解剖ではじめて明らかになった症例を経験したため報告する.
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