特集 虫垂疾患に対する腹腔鏡手術
複雑性虫垂炎に対する腹腔鏡下虫垂切除術
江川 智久
1
,
三原 康紀
1
,
西山 亮
1
,
坊岡 英佑
1
,
中野 容
1
,
清水 正幸
1
1済生会横浜市東部病院消化器外科
キーワード:
複雑性虫垂炎
,
腹腔鏡手術
Keyword:
複雑性虫垂炎
,
腹腔鏡手術
pp.1223-1228
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000784
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急性虫垂炎は消化器外科医が最も遭遇する急性腹症である。2013年のNational Clinical Database(NCD)報告では,虫垂切除術は腹腔鏡手術18,007件:開腹手術39,503件と開腹手術の割合が高かったが,2016年のNCD報告では,虫垂切除術は腹腔鏡手術41,305件:開腹手術19,913件と腹腔鏡手術の割合が上回った(図1)1,2)。緊急手術での腹腔鏡手術は施設の体制や人員配置の問題で夜間や休日は施行困難のことも想像されるが,その低侵襲性や診療報酬上でのメリットもあり,急速に臨床の現場で普及しているものと思われる。腹腔鏡下虫垂切除の適応は各施設によって異なるものの,かなり急速に広がっている。本稿では当院で行っている複雑性虫垂炎に対する腹腔鏡手術手技を概説する。
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