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特集 痔瘻を極める―この1冊で痔瘻のすべてがわかる
II. 各論
7.痔瘻診療における肛門機能の評価法と実際
Evaluation method and practice of anal function in anal fistula treatment
辻 順行
1
,
高野 正太
1
,
山田 一隆
1
,
高野 正博
1
Y. Tsuji
1
,
S. Takano
1
,
K. Yamada
1
,
M. Takano
1
1大腸肛門病センター高野病院
キーワード:
痔瘻
,
括約不全
,
肛門エコー
,
肛門内圧
Keyword:
痔瘻
,
括約不全
,
肛門エコー
,
肛門内圧
pp.729-743
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_729
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痔瘻手術後を肛門エコーによる括約筋の変化と肛門内圧検査による肛門内圧の変化で観察すると,開放術であれシートン法であれ括約筋温存術であれ,痔瘻の手術では括約筋に対して多少の侵襲が必ず加わる.括約筋に対する侵襲が大きければ大きいほど術後に括約不全が発生する可能性が出てくる.ましてや高齢者に対する手術では術後の失禁の可能性はさらに高くなる.
専門家であれば,再発率を低くすることは当然重要であるが,現在は術後の機能も重要視される時代になってきており,術前後において機能検査を是非施行していただきたい.そして括約筋温存術の技術習得も重要であることを強調したい.
© Nankodo Co., Ltd., 2023