肛門疾患治療の裏技、秘伝、奥義
痔瘻 高位筋間痔瘻に対するseton法
高野 正博
1
1高野会大腸肛門病センター高野病院
キーワード:
結紮
,
手術創感染
,
触診
,
出血-術後
,
治療成績
,
敗血症
,
痔瘻
,
Seton法(直腸瘻)
,
肛門鏡
Keyword:
Ligation
,
Palpation
,
Surgical Wound Infection
,
Rectal Fistula
,
Treatment Outcome
,
Sepsis
,
Postoperative Hemorrhage
pp.954-958
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011328979
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Seton法は紀元前600年ごろインドで始まり、kshara sutraが用いられた。西洋ではHippocratesが報告し、中国でも長い歴史がある。Seton法は化学的な切離と癒合を目的とし、高位筋間痔瘻には手術的ドレナージ形成を加える。成績は60例中再発6例(10%)で括約不全の症例はなく、括約筋温存術、seton法、開放の順で術後の括約筋損傷が小さい。この点を改善すればさらに良好な成績が得られ、その簡便性から大いに利用すべき術式である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011