Japanese
English
特集 見直される上部消化管癌の治療戦略
II. 各論
3. 胃
2)胃癌に対する術前化学療法のエビデンスと今後の展望
Evidence and future prospects of the neoadjuvant chemotherapy for gastric cancer
滋野 高史
1
,
徳永 正則
1
,
冨井 知春
1
,
佐藤 雄哉
1
,
絹笠 祐介
1
T. Shigeno
1
,
M. Tokunaga
1
,
C. Tomii
1
,
Y. Sato
1
,
Y. Kinugasa
1
1東京医科歯科大学消化管外科
キーワード:
胃癌
,
術前化学療法
,
術前SOX療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
胃癌
,
術前化学療法
,
術前SOX療法
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.79-83
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_79
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本邦においては,高度リンパ節転移あるいは大型3型・4型進行胃癌を中心に,術前化学療法の治療開発が行われ,高度リンパ節転移を有する進行胃癌に対しては術前化学療法が標準治療の一つとなった.一方で,上記以外の切除可能局所進行胃癌に対する治療開発の中心は,術後補助化学療法であったが,近年,東アジアにおいても切除可能局所進行胃癌に対する術前化学療法の有用性が報告されつつある.また,本邦においてもJCOG1509でcStageⅢ胃癌に対する術前SOX療法の有効性が検証中である.世界に目を向けると,免疫チェックポイント阻害薬を含むレジメン開発も行われており,その結果によっては大きなパラダイムシフトが起こる可能性がある.
© Nankodo Co., Ltd., 2022