Japanese
English
特集 消化器癌neoadjuvant chemotherapyの新展開
〔根治性向上〕
進行胃癌に対するneoadjuvant chemotherapyの意義
Role of neoadjuvant chemotherapy in advanced gastric cancer
佐野 武
1
Takeshi SANO
1
1癌研究会有明病院消化器外科
キーワード:
胃癌
,
術前化学療法
,
組織学的完全奏効
,
補助化学療法
Keyword:
胃癌
,
術前化学療法
,
組織学的完全奏効
,
補助化学療法
pp.478-484
発行日 2010年4月20日
Published Date 2010/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103022
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要旨:治癒切除が行われたStage Ⅱ/Ⅲ胃癌では,術後のS-1補助化学療法がわが国の標準治療となった.しかしスキルス胃癌や高度リンパ節転移例などの予後は未だ不良であり,これらに対しては,強力な化学療法を用いたdown-stageにより治癒切除を目指す試みがさかんに行われている.術前療法には高い奏効率と安全性を示すレジメンが求められ,現在S-1+CDDPを中心に臨床試験が展開されており,組織学的完全奏効例も経験されるようになった.将来は,より早い病期の胃癌にも術前療法が行われるようになると予想されるが,手術のみでも高い治療成績を残すわが国では,綿密に計画された臨床研究による評価を通じて最良の補助療法を開発していく必要がある.
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