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特集 スキルス胃癌の診断と治療
スキルス胃癌に対する術前化学療法
Neoadjuvant chemotherapy for far advanced scirrhous carcinoma of the stomach
藤本 敏博
1
,
磨伊 正義
1
,
高橋 豊
1
Toshihiro FUJIMOTO
1
1金沢大学がん研究所附属病院外科
キーワード:
スキルス胃癌
,
術前化学療法
,
MTX/5—Fu療法
Keyword:
スキルス胃癌
,
術前化学療法
,
MTX/5—Fu療法
pp.1575-1580
発行日 1993年12月20日
Published Date 1993/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901442
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スキルス胃癌は高度に進行した状態で発見されることが多く,治療成績は不良である.術前化学療法(neoadjuvant chemotherapy)は,①癌細胞のviabilityを低下させ,②化学療法に感受性のある癌細胞集団を減少させ,③down stagingにより手術不能例を手術可能とする,などを目的としており,癌性腹膜炎およびリンパ節転移を主な転移再発型式とするスキルス胃癌の高度進行例はその適応となる.筆者らは,MTX/5—Fu療法を中心とする術前化学療法を行い,手術先行群と比較して有意の術後成績の向上をみた.これは,遠隔転移をコントロールすることで生存期間の延長が得られたものであり,臨床的意義確立のためのrandomized studyが今後必要である.
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