Japanese
English
症例
経肛門的イレウス管挿入後に盲腸穿孔した閉塞性下行結腸癌の1例
A case of obstructive descending colon cancer with perforation of the cecum after a colorectal tube decompression treatment
花畑 佑輔
1
,
山中 健也
1
,
新藏 秋奈
1
,
栗本 信
1
,
青木 光
1
,
田村 淳
1
Y. Hanabata
1
,
K. Yamanaka
1
,
A. Shinkura
1
,
M. Kurimoto
1
,
H. Aoki
1
,
J. Tamura
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター外科
キーワード:
閉塞性大腸癌
,
盲腸穿孔
,
経肛門的イレウス管
Keyword:
閉塞性大腸癌
,
盲腸穿孔
,
経肛門的イレウス管
pp.735-741
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_735
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はじめに 大腸癌において,約15~30%は大腸閉塞が,約1~10%は大腸穿孔が契機で発見され,大腸癌に関連する救急疾患のほぼ80%が大腸閉塞,残りの20%が穿孔である1).大腸癌閉塞ではS状結腸癌がもっとも多く,75%で脾屈曲の遠位に腫瘍がある1).穿孔では,約70%が腫瘍部位に発生し,約30%が腫瘍部位の近位に発生すると報告されている1).口側穿孔は腸閉塞による間接的穿孔のため,汎発性腹膜炎を伴う遊離穿孔となることが多い1,2).閉塞性大腸癌に対する経肛門的イレウス管の術前減圧の有効性は多数報告されているが3,4),その一方で,穿孔を含めた合併症に関する報告も散見される2,5,6).
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