手術症例報告
リンパ節郭清を伴う右胃大網動静脈温存の腹腔鏡下胃管幽門側切除術を行った胃管癌の2症例
川田 洋憲
1
,
新藏 秋奈
1
,
花畑 佑輔
1
,
青木 光
1
,
栗本 信
1
,
田村 淳
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター外科
キーワード:
胃管癌
,
胃管切除
,
腹腔鏡下胃切除
Keyword:
胃管癌
,
胃管切除
,
腹腔鏡下胃切除
pp.1045-1053
発行日 2021年5月15日
Published Date 2021/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002256
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食道癌の集学的治療の進歩により食道癌患者の術後成績も向上している。また,食道癌は頭頸部癌や胃癌との重複例が多く,これらの理由から食道癌術後の胃管癌は増加傾向にあると言われる1,2)。手術が必要な胃管癌に対して,最も根治性が高いと思われるのは胃管全摘である。しかし,根治的食道亜全摘術後の胃管や吻合部は縦隔内の重要臓器と癒着しており,これらを損傷した場合致命的になり得る。また,切除後の再建も困難が予想される。郭清を伴わない胃管の部分切除や幽門側切除は,侵襲性は低いが,リンパ節転移の可能性のある粘膜下層(sm)浸潤を伴う癌では十分とは言えない。
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