Japanese
English
症例
回盲部膿瘍による門脈血栓症に対してdanaparoid sodiumが有効であったプロテインC欠乏症の1例
A case of protein C deficiency where danaparoid sodium was effective for the portal vein thrombosis due to the ileocecal abscess
太和田 昌宏
1
,
操 佑樹
1
,
市川 賢吾
1
,
久米 真
1
M. Tawada
1
,
Y. Misao
1
,
K. Ichikawa
1
,
M. Kume
1
1朝日大学病院外科
キーワード:
門脈血栓症
,
プロテインC欠乏症
,
danaparoid sodium
Keyword:
門脈血栓症
,
プロテインC欠乏症
,
danaparoid sodium
pp.88-93
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_88
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はじめに 門脈血栓症の原因としては肝硬変(門脈圧亢進症),悪性腫瘍,炎症性疾患などがあげられる.また血栓性素因としてプロテインCやプロテインS,アンチトロンビンⅢ(AT-Ⅲ)などの欠乏症を合併していることもある.そのため門脈血栓症の治療法について,全般的に応用できるようなものはまだ十分には確立されていない.今回,プロテインC欠乏症の存在下に回盲部膿瘍からの門脈血栓症をきたしたが,danaparoid sodium投与で血栓が消失した1例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020