Japanese
English
特集 進行直腸癌のベストプラクティス
I. 総論
3.同時性遠隔転移のある直腸癌の治療方針
Theraputic strategies for rectal cancer with synchronous distant metastases
板橋 道朗
1
,
小川 真平
1
,
井上 雄志
1
,
山本 雅一
1
M. Itabashi
1
,
S. Ogawa
1
,
Y. Inoue
1
,
M. Yamamoto
1
1東京女子医科大学消化器・一般外科
キーワード:
同時性遠隔転移
,
直腸癌
,
全身化学療法
,
手術侵襲
Keyword:
同時性遠隔転移
,
直腸癌
,
全身化学療法
,
手術侵襲
pp.709-716
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_709
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同時性遠隔転移を有する直腸癌治療では,原発巣切除が高侵襲で原発巣の症状が高頻度,肝肺転移の頻度が高いことを考慮する必要がある.どの病巣が生命予後を左右するかを評価・予測することが必要で,それにより治療の優先順位を決定する.遠隔転移巣が切除可能で直腸癌の症状がなく,根治切除可能な場合には積極的治療を行う.必要に応じて直腸切除あるいは人工肛門造設やステントによる減圧後の切除を考慮する.遠隔転移巣が切除不可能な場合,多くは全身化学療法の早期導入が求められる.それぞれの症例の第一治療にどれが適しているのかを十分に検討していかなければならない.
© Nankodo Co., Ltd., 2020