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特集 外科におけるカテーテル管理のコツ
3. 腹腔内留置カテーテル
4)肝胆膵切除で用いる腹腔ドレーン
Drainage after hepato-biliary-pancreatic surgery
新川 寛二
1
,
竹村 茂一
1
,
田中 肖吾
1
,
天野 良亮
1
,
木村 健二郎
1
,
山添 定明
1
,
大平 豪
1
,
西岡 孝芳
1
,
田内 潤
1
,
久保 正二
1
H. Shinkawa
1
,
S. Takemura
1
,
S. Tanaka
1
,
R. Amano
1
,
K. Kimura
1
,
S. Yamazoe
1
,
G. Ohira
1
,
T. Nishioka
1
,
J. Tauchi
1
,
S. Kubo
1
1大阪市立大学肝胆膵外科
キーワード:
肝切除
,
膵切除
,
腹腔ドレーン
Keyword:
肝切除
,
膵切除
,
腹腔ドレーン
pp.956-960
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_956
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胆道再建を伴わない待機的肝切除術における腹腔ドレーン留置は,必ずしも必要としない.その際,胆汁漏や難治性腹水などの合併症リスクの高い症例ではドレーンが情報的,予防的および治療的役割をはたすことがあるため,個々の症例に応じた腹腔ドレーン留置の判断が必要である.一方,膵切除術においては,非留置群での高い死亡率から腹腔ドレーンを留置すべきと考えられている.肝切除および膵切除ともに逆行性感染などの合併症を考慮して,ドレーン排液に異常所見がなければ早期のドレーン抜去が推奨されている.また,胆汁漏や膵液漏,臓器/体腔感染に対するドレーン留置が長期間にわたる際には,感染に対する標準予防策を基本としたドレーン管理が重要である.さらに,病態に応じた腹腔ドレーンの選択および逆行性感染防止策,事故(自己)抜去予防や接続はずれ予防策などを考慮したドレーンの固定や管理が必要となる.
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