Japanese
English
特集 Borderline resectableとは?
II. 各論
6.肝内胆管癌におけるborderline resectableとは?
What is “borderline resectable” concept in intrahepatic cholangiocarcinoma?
久保 正二
1
,
竹村 茂一
1
,
田中 肖吾
1
,
天野 良亮
1
,
新川 寛二
1
,
木下 正彦
1
S. Kubo
1
,
S. Takemura
1
,
S. Tanaka
1
,
R. Amano
1
,
H. Shinkawa
1
,
M. Kinoshita
1
1大阪公立大学肝胆膵外科
キーワード:
肝内胆管癌
,
癌進行度
,
肝予備力
Keyword:
肝内胆管癌
,
癌進行度
,
肝予備力
pp.660-664
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_660
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肝内胆管癌術後の予後因子には,腫瘍径,腫瘍数,主要胆管浸潤,リンパ節転移や遠隔転移がある.腫瘍因子からみると,単発での領域リンパ節転移陽性例あるいは多発でのリンパ節転移陰性例がborderline resectableとなる.手術因子からみると,対側肝葉の肝内胆管第2~3次分枝浸潤例がborderline resectableとなる.また,肝門部胆管から反対側肝内胆管の切除を要する際には大量肝切除が必要となるため,十分な残存肝を保つことが重要となる.慢性肝疾患を伴う肝内胆管癌では,肝予備力の評価に応じて,肝切除率を決定する必要があり,肝機能因子もborderline resectableにかかわる.肝内胆管癌におけるborderline resectableの概念に対するコンセンサスが必要である.
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