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特集 消化管術後合併症―発症要因と対応
9.直腸癌術後直腸腟瘻の発症要因,予防対策と対応
Rectovaginal fistura after low anterior resection for rectal cancer;risk factor, treatment and prevention
濵中 美千子
1
,
池田 正孝
1
,
冨田 尚裕
1
M. Hamanaka
1
,
M. Ikeda
1
,
N. Tomita
1
1兵庫医科大学下部消化管外科
キーワード:
直腸癌術後合併症
,
直腸腟瘻
Keyword:
直腸癌術後合併症
,
直腸腟瘻
pp.748-751
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_748
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直腸癌術後の直腸腟瘻は,術後合併症の中で比較的まれな合併症であるが,患者の生活の質(QOL)を著しく低下させる合併症の一つであり,double stapling technique (DST)の普及とともに散見されるようになっている.その治療は難治性であり,保存的に治癒は困難で,なんらかの局所に対する手術加療を要することが多い.治療法は瘻管の長さ,径,肛門からの距離,周囲組織の状況により決定し,治療法の選択にあたっては患者への十分なインフォームド・コンセントが必要である.また,それ以前に術後直腸腟瘻の合併をいかに予防するかが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2019