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特集 肝胆膵外科の臨床研究 update 2019
10.肝切除術中ナビゲーションの現在と今後の展望
Perspective of intraoperative navigation for hepatectomy
高本 健史
1
T. Takamoto
1
1国立がん研究センター中央病院肝胆膵外科
キーワード:
肝切除
,
3Dシミュレーション
,
術中超音波
,
術中ナビゲーション
Keyword:
肝切除
,
3Dシミュレーション
,
術中超音波
,
術中ナビゲーション
pp.665-672
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_665
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術中ナビゲーションが現在抱える大きな問題は,術前シミュレーションで計画した術式を“自動的に”術野に反映できないことである.すなわち,実際の手術で外科医は,術中イメージング技術の力を借りて術野の状況を認識しつつ,頭の中で術前計画と術野を整合させながら手術をすすめていかなければならないのである.現在われわれは,人工知能(AI)を利用した次世代Realtime Virtual Sonography(RVS-AI)の臨床研究を続けている.磁場発生装置を用いた三次元位置センサーを用いて,術中超音波画像に術前CTを自動的に同期させる技術である.現在,測定誤差は1 cm以上あり,同期のための位置合わせにかかる時間も30秒以上であるが,臨床的に有用と思われる4つの具体的応用法を見出した.今後RVS-AIは,より正確で迅速なものに進化し,肝切除を術前シミュレーションどおり行うために不可欠なツールとなることが期待されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2019