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特集 肝胆膵外科の臨床研究 update 2019
4.大腸癌肝転移に対する術前術後補助療法
Perioperative chemotherapy for colorectal liver metastasis
黒木 直美
1
,
三瀬 祥弘
1
,
大庭 篤志
1
,
髙橋 祐
1
,
齋浦 明夫
2
N. Kuroki
1
,
Y. Mise
1
,
A. Oba
1
,
Y. Takahashi
1
,
A. Saiura
2
1がん研究会有明病院肝・胆・膵外科
2順天堂大学消化器外科
キーワード:
大腸癌肝転移
,
術前術後化学療法
,
conversion surgery
Keyword:
大腸癌肝転移
,
術前術後化学療法
,
conversion surgery
pp.629-635
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_629
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大腸癌肝転移に対しては,集学的なアプローチが欠かせない時代となった.切除可能な大腸癌肝転移に対しては,術前化学療法が予後を改善するという明確なエビデンスは得られていない.しかし,技術的に切除可能であっても予後のわるい肝転移群が存在し,当科では腫瘍条件によって“borderline resectable”症例を規定し,術前化学療法を行っている.一方で,切除不能大腸癌肝転移に対する術前化学療法は多くの臨床試験が行われ,複数のレジメンが存在し,手術可能となる(conversion)症例も多い.大腸癌肝切除後の補助化学療法の有用性は,いまだ確立していない.
© Nankodo Co., Ltd., 2019