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特集 大腸癌肝転移の治療戦略の再考
3.JCOG0603の解釈と今後の展開―腫瘍内科的観点から
Should we change the current practice of adjuvant chemotherapy for resected colorectal liver metastases? :result of Japan Clinical Oncology Group(JCOG)0603 study
大場 大
1
,
三瀬 祥弘
1
,
齋浦 明夫
1
M. Oba
1
,
Y. Mise
1
,
A. Saiura
1
1順天堂大学肝胆膵外科
キーワード:
大腸癌肝転移
,
補助化学療法
,
ランダム化比較試験
,
JCOG0603
Keyword:
大腸癌肝転移
,
補助化学療法
,
ランダム化比較試験
,
JCOG0603
pp.669-674
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_669
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JCOG0603試験の結果を客観的に評価すると,主要評価項目である無病生存期間(DFS)において術後補助化学療法(mFOLFOX6)群が手術単独群に優ったポジティブ試験であった.副次評価項目である全生存期間(OS)については,イベント数の観点からまだ評価できる時期ではなく,今後の長期追跡によって同程度のものになってくることが予想される.安全性を毀損していた1回目の第Ⅱ相試験の集団を解析対象に組み入れたことで,研究グループによる解釈に歪みを認めるが,補助化学療法を推奨するプラクティスをかえる必要はない.
© Nankodo Co., Ltd., 2021