Japanese
English
特集 腹膜と腹水を究める―新しい考え方と治療法
5.肝移植後腹水の病態と対策
Diagnosis and management of ascites after liver transplantation
金子 順一
1
,
伊藤 大介
1
,
赤松 延久
1
,
有田 淳一
1
,
阪本 良弘
1
,
田村 純人
1
,
長谷川 潔
1
J. Kaneko
1
,
D. Itoh
1
,
N. Akamatsu
1
,
J. Arita
1
,
Y. Sakamoto
1
,
S. Tamura
1
,
K. Hasegawa
1
1東京大学肝胆膵外科,人工臓器・移植外科
キーワード:
肝移植後
,
腹水
,
拒絶反応
,
吻合部狭窄
Keyword:
肝移植後
,
腹水
,
拒絶反応
,
吻合部狭窄
pp.614-618
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka80_614
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腹水を伴う肝不全に対する肝移植術後,腹水は完全に消失する.しかし,術後早期に一時的に大量腹水を認めることがあり,厳密な輸液管理とともに,経過観察でよいか判断が必要である.原因として急性拒絶反応,門脈または肝静脈部吻合狭窄があれば迅速に治療する.術後3ヵ月以降の腹水貯留の頻度は少ないが,なんらかの問題を抱えていると考えてよい.原因は,遅発性の門脈,肝静脈吻合狭窄や拒絶や原病の再発のことがあり,精査と治療を要する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018