症例
Shoelace darn repair後の創感染がドレナージのみで
治癒した高度肥満を伴う腹壁瘢痕ヘルニア陥頓の1例
阿部 紘一郎
1
,
山名 秀典
1
,
的場 保巳
1
,
大上 博章
1
,
渡部 宜久
1
,
大野 徹
1
1高砂市民病院外科
キーワード:
腹壁瘢痕ヘルニア
,
shoelace darn repair
,
高度肥満
Keyword:
shoelace darn repair
pp.1405-1408
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1405
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はじめに 腹壁瘢痕ヘルニアに対しては,メッシュを挿入する手術が広く普及している.しかしながらヘルニア陥頓の場合では,緊急手術のためcomposit meshが用意できない場合も多い.また感染が起こった場合には,メッシュの除去が必要になる.われわれは以前より腹壁瘢痕ヘルニアに対してshoelace darn repairを行っており,良好な成績を得ている.Shoelace darn repairは特殊な道具は必要なく,自家組織による修復であるため感染に強い.今回,高度肥満症例の臍ヘルニア陥頓に対しshoelace darn repairを行った後に創感染を発症し,陰圧吸引ドレーンで軽快した症例を経験したため報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2017