成人股関節疾患の診断と治療
序
稲葉 裕
1
1横浜市立大学教授
pp.iii-iii
発行日 2025年10月20日
Published Date 2025/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei88_iii
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成人股関節疾患は,変形性股関節症をはじめとして,大腿骨頭壊死症,炎症性疾患,感染性疾患,さらには腫瘍性疾患など多岐にわたります.代表的な疾患である変形性股関節症は,高齢化に伴い人工股関節全置換術を受ける患者数が増加の一途をたどり,臨床現場での対応の必要性は年々高まっております.2024年5月に刊行された『変形性股関節症診療ガイドライン2024(改訂第3版)』では,変形性股関節症の疫学・病態・診断・治療に関するエビデンスが集約され,標準的診療指針がいっそう明確化されましたが,臨床現場においては依然として未解決の課題が残されており,ガイドラインの範疇を超えた先進的技術や新知見の共有が求められております.
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