Japanese
English
脊柱変形up-to-date Ⅳ.成人の頚椎変形
1.病態・診断法・アウトカム
首下がり症候群の病態と治療
Etiology and treatment of dropped head syndrome
遠藤 健司
1
,
西村 浩輔
1
,
澤地 恭昇
1
,
長山 恭平
1
,
上原 太郎
1
,
林 英佑
1
,
山本 謙吾
1
K. Endo
1
,
H. Nishimura
1
,
Y. Sawaji
1
,
K. Nagayama
1
,
T. Uehara
1
,
E. Hayashi
1
,
K. Yamamoto
1
1東京医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tokyo Medical University, Tokyo
キーワード:
dropped head syndrome
,
diagnosis
,
hospital
,
treatment
,
MRI
Keyword:
dropped head syndrome
,
diagnosis
,
hospital
,
treatment
,
MRI
pp.194-203
発行日 2025年4月20日
Published Date 2025/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei87_194
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は じ め に
首下がり症候群(dropped head syndrome:DHS)は,頚部伸筋群の筋力低下を原因として頭部下垂状態が発生し,外観上 “chin on chest” を呈する疾患群である.DHSは,骨,関節の退行性変性が原因となる頚椎症に由来する後弯症と異なり,頚椎症性変化は少なく頚椎可動域が保たれるのが特徴である1,2)(図1).頚部の筋,靱帯が原因で骨,関節が原因ではないので,後弯症と病態,治療は大きく異なる.そのためchin on chestを呈しても,原因が筋や靱帯でなく,頚部変形が他動的に矯正できなければDHSでない可能性が高いので注意が必要である.頚部屈筋群の過緊張に由来するものと伸筋群の筋力低下によるものが存在する.DHSの原因には,退行性変性を基盤とする特発性と,神経内科や胸腰椎変形による二次性に分類できる1).病理学的診断,造影MRIによる頚部伸筋群の観察により,特発性のDHSの病態が明らかになりつつある.本稿では,DHSの病態と治療に関する最近の知見を述べる.

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