小児脛骨顆間隆起骨折に対する鏡視下プルアウト法の治療成績

Treatment results of arthroscopic pull-out technique for pediatric tibial spine fracture

は じ め に

　脛骨顆間隆起骨折は年間10万人に3人ほどの頻度で生じるといわれ，骨格的に未成熟な8～14歳の小児に好発し，原因としては転倒やスキー，サッカー，交通事故などがあげられる^1,2）．転位のある骨折型の場合は外科的治療法が必要となり，固定法としてはスクリュー固定法，プルアウト（pull-out）法，アンカー固定法，Kirschner鋼線（K-wire）固定法などがある^3）．鏡視下pull-out法は骨片の大きさや転位の程度にかかわらず整復固定が可能であり，良好な成績が報告されている^4,5）．本稿では，われわれが経験した小児脛骨顆間隆起骨折に対する鏡視下pull-out法の治療成績について報告する．