Japanese
English
小児整形外科up-to-date Ⅱ.外傷
2.肘内障
小児肘内障治療におけるピットホール
-――小児肘内障と診断された肘関節周辺骨折の4例
Periarticular fractures of elbow joint with misdiagnosed as pulled elbow:report of 4 cases
森川 圭造
1
K. Morikawa
1
1森川整形外科医院
1Morikawa Orthopaedic Practice, Komaki
キーワード:
elbow joint
,
periarticular fracture
,
pulled elbow
Keyword:
elbow joint
,
periarticular fracture
,
pulled elbow
pp.62-65
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei85_62
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
肘内障はpulled elbow,あるいはnursemaid’s elbowと呼ばれ,生後1~3歳に好発する肘関節周辺外傷の一つであり,その受傷機序は手を引っぱられたなど,幼児の筋力以上の外力がかかった場合に発生することが多い.また,受傷直後は受傷肢が下垂し,前腕回内,肘関節軽度屈曲位で脱力した肢位を呈していることが多い.その一方で,整復手技は比較的容易であり,整復直後より疼痛が軽減し,早期に回復するのも特徴である.
本稿では,肘内障として診断され加療を受けた後,小児肘関節周辺骨折が明らかとなった4例を紹介し,その治療経過について報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2024