Japanese
English
誌上シンポジウム 手・肘関節鏡手術の現況と展望
変形性肘関節症・リウマチ肘に対する肘関節鏡視下手術
Arthroscopic Surgery for the Elbow Disorders in Osteoarthritis and Rheumatoid Arthritis
島田 幸造
1
Kozo Shimada
1
1大阪厚生年金病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Kosei-nenkin Hospital
キーワード:
肘関節
,
elbow joint
,
関節鏡
,
arthroscopy
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
Keyword:
肘関節
,
elbow joint
,
関節鏡
,
arthroscopy
,
変形性関節症
,
osteoarthritis
,
関節リウマチ
,
rheumatoid arthritis
pp.443-450
発行日 2008年5月25日
Published Date 2008/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408101282
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肘関節は関節腔の近くを重要な神経,血管束が走行しており,その一方で上腕筋,上腕二頭筋などの発達した筋群が前方を被っていて,関節内障害の外科的治療を時に困難としている.肘関節鏡は当初手技的に困難とされていたが,手術手技,体位,ポータルの検討などから徐々に安全確実な手技として確立されてきた.特に変形性関節症や関節リウマチによる関節内病変の治療を小侵襲で行えることは,術後の後療法を早め,早期の除痛や機能改善を得る有効な手段となりつつある.われわれの経験では,変形性肘関節症では特にスポーツ由来の障害においてその成績は良好であったが,手技の熟達につれて加齢変性や外傷性の関節症に対しても,一部に直視下の手技を加えることで機能改善が期待できる.また関節リウマチに対する滑膜切除も除痛に効果的で,初期の骨びらんの少ない症例では術後早期に機能改善が得られ,特に有用であった.
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