Japanese
English
臨床経験
Ehlers-Danlos症候群の兄妹例
Two Siblings with Ehlers-Danlos Syndrome
二井 英二
1
,
横角 健二
1
,
原 親弘
1
Eiji Nii
1
1三重県立草の実学園整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Kusanomi Gakuen Hospital for Crippled Children
キーワード:
エーラースダンロス症候群
,
Ehlers-Danlos syndrome
,
常染色体劣性遺伝
,
autosomal recessive inheritance
,
血族結婚
,
inbreeding
Keyword:
エーラースダンロス症候群
,
Ehlers-Danlos syndrome
,
常染色体劣性遺伝
,
autosomal recessive inheritance
,
血族結婚
,
inbreeding
pp.1089-1093
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900434
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抄録:Ehlers-Danlos症候群(以下EDSと略す)は,関節の過可動性,皮膚の過伸展性,皮膚の脆弱性を3徴候とする比較的稀な遺伝性結合組織性疾患群として知られている.今回我々は,VI型と思われるEDSの兄妹例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告した.症例は,いとこ結婚の両親を持つ22歳と19歳の兄妹例で,その他の家族歴には特記すべき事項はなかった.EDSは現在,臨床的,遺伝学的,生化学的にIIの亜型に分類されている.本症の病因についてはコラーゲンの成熟機能の障害が予想され,近年,各型において生化学的欠損が明らかにされつつあり,IV,V,VI,VII,IX,X型では各種の酵素欠損が明らかにされている.EDSの報告は,本邦において現在までに81例の報告がみられている.そのうちVI型と診断されたEDSの報告は7例あるが,臨床所見を中心にした診断であり,酵素欠損を証明したものはみられない.本症例においても,皮膚生検等による生化学的検索は行っていないため,酵素欠損の有無は不明であるが,臨床症状,遺伝等より眼症状型であるVI型と診断した.
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