Japanese
English
バイオ時代におけるリウマチ性疾患の診療 Ⅵ.治療システム
1.高齢患者への対応
高齢関節リウマチ患者の治療対応
Management of rheumatoid arthritis in elderly patients
小宮 陽仁
1
,
岩井 秀之
1
,
保田 晋助
1
Y. Komiya
1
,
H. Iwai
1
,
S. Yasuda
1
1東京医科歯科大学大学院膠原病・リウマチ内科
1Dept. of Rheumatol., Graduate School of Medical and Dental Sciences, Tokyo Medical and Dental University, Tokyo
キーワード:
RA
,
elderly
Keyword:
RA
,
elderly
pp.182-188
発行日 2023年10月25日
Published Date 2023/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei84_182
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は じ め に
関節リウマチ(RA)は,関節滑膜炎を主病態とする全身性炎症性疾患で,慢性多関節炎を臨床的な特徴とする.関節炎が持続することで罹患関節の関節障害から不可逆的な関節破壊にいたり,身体機能障害を生じ,患者の生活の質(QOL)に影響を及ぼす.本邦におけるRA患者は80万人以上と推計され,40~60歳代での発症が多いが,近年RAの発症年齢の高齢化が報告されている1).また,RA患者における70歳以上の高齢者の割合も40%以上と高いが,今後もその割合が上昇していくことが推定されている.そのため,高齢RA患者への対応は重要な問題である.本稿では,高齢RA患者の特徴を若年RA患者と比較し,高齢RA患者の治療や合併症対策に関して述べる.
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