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連載 卒後研修講座
関節リウマチ治療の最前線
-――有効な治療法で効果を積み上げる
Treatment of rheumatoid arthritis;drug therapy and joint surgery
小嶋 俊久
1
T. Kojima
1
1名古屋大学大学院リウマチ学
1Dept. of Rheumatology, Nagoya University Graduate School of Medicine, Nagoya
キーワード:
RA
,
DMARD
,
physical function
Keyword:
RA
,
DMARD
,
physical function
pp.891-896
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_891
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は じ め に
関節リウマチ(RA)は多発関節炎を主症状とし,関節炎により,関節破壊,変形をきたし,身体障害,生活の質(QOL)を著しく損なう慢性疾患である.
RAの真の病因はいまだ不明であるが,多くの研究から滑膜炎の病態については,明らかにされ,キーとなる炎症シグナルを阻害する分子標的薬が開発され,薬物治療成績は,飛躍的に向上した.身体機能障害を最小限にくいとめ長期予後を改善するために,早期診断,早期治療が重要である.予後不良である多関節障害を起こす患者は,基本的に典型例である.すなわち,明らかな多関節を呈し,炎症反応高値,RA因子陽性であり,診断は容易である.これらの患者は,すみやかに十分な薬物治療を開始すべきであることを忘れてはいけない.
© Nankodo Co., Ltd., 2019