Japanese
English
骨・軟部腫瘍のマネジメント(その1) Ⅱ.診 断
1.画像診断
骨・軟部腫瘍におけるFDG-PET/CTの役割
Role of 18F-fluoro-deoxy glucose-positron emission tomography/computed tomography in bone and soft tissue tumors
白井 寿治
1
,
高橋 謙治
1
T. Shirai
1
,
K. Takahashi
1
1京都府立医科大学大学院運動器機能再生外科学
1Dept. of Orthopaedics, Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto
キーワード:
bone and soft tissue tumor
,
PET
,
PET/CT
,
18F-fluoro-deoxy glucose
,
sarcoma
Keyword:
bone and soft tissue tumor
,
PET
,
PET/CT
,
18F-fluoro-deoxy glucose
,
sarcoma
pp.24-28
発行日 2021年4月20日
Published Date 2021/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei79_24
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は じ め に
骨・軟部腫瘍における画像診断は非常に重要である.CTやMRIの出現により,腫瘍の解剖学的局在や周囲組織への進展状態が詳細に把握できるようになり,手術成績は格段に向上した.さらに治療方針を決定するうえで重要な腫瘍病変の良性・悪性の判別や遠隔転移の有無が18F-fluoro-deoxy glucose-positron emission tomography(FDG-PET)で確認できるようになった.そして腫瘍内の不均一性を有する悪性腫瘍で確定診断を得るために必要な生検術は,FDG-PET/CTにより悪性度の高い部位からの組織採取が可能となった.FDG-PET/CTは2010年4月から骨・軟部腫瘍にも保険適用となり,さまざまな固形腫瘍において徐々に用いられるようになってきている.しかしながら,術前化学療法による治療効果判定目的ではいまだ保険適用されていない.したがって,わが国の骨・軟部腫瘍領域での知見が少ないのが現状である.そこで本稿では,欧米での知見を中心に骨・軟部腫瘍におけるFDG-PET/CTの役割について述べる.
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