Japanese
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特集 整形外科画像診断・評価の進歩
Ⅴ.PET
2.Positron emission tomographyによるがん治療効果判定
The value of positron emission tomography in evaluation of sarcoma treatment
柳川 天志
1
T. Yanagawa
1
1群馬県立がんセンター骨軟部腫瘍科
1Dept. of Bone and Soft Tissue Tumor, Gunma Prefectural Cancer Center, Ota
キーワード:
PET
,
evaluation
,
sarcoma
Keyword:
PET
,
evaluation
,
sarcoma
pp.690-693
発行日 2022年5月25日
Published Date 2022/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_690
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は じ め に
がんの治療方針決定において,現在行われている治療の効果を正確に判定することは重要な課題である.術前化学療法の後に腫瘍を摘出し病理組織検査でviable cellの割合を調べることが王道であるが,臨床医としては手術前にできるだけ正確に治療の効果判定を行う必要がある.本邦で用いられている骨肉腫に対する治療プロトコル(NECO-95J)でも術前に画像検査で術前化学療法の効果判定を行う必要がある1).骨肉腫以外の悪性腫瘍に対しても術前に化学療法の効果判定ができる方法があれば,縮小手術・患肢機能温存術を行うための判断材料として有用である.また手術困難な悪性骨・軟部腫瘍に対する治療として用いられている重粒子線によりがん治療を行った場合,病理組織学的に腫瘍全体の治療効果判定を行うことは不可能であり,このような状況において治療効果判定ができる画像検査の意義は大きい.本稿ではがんの治療効果判定にpositron emission tomography(PET)/CTを用いることの有用性を論ずるとともに,その問題点と今後の展望を述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2022