Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
1.新しい画像・機能診断
超音波はpink pulseless handの血管展開の判断に有用である
New treatment strategy of pink pulseless hand in pediatric supracondylar fractures using ultrasound sonography.
村岡 辰彦
1
,
井上 三四郎
2
T. Muraoka
1
,
S. Inoue
2
1宮崎県立延岡病院整形外科
2宮崎県立宮崎病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Miyazaki Prefectural Nobeoka Hospital, Nobeoka
キーワード:
PPH
,
US
,
blood vessel expansion
,
flowchart
Keyword:
PPH
,
US
,
blood vessel expansion
,
flowchart
pp.45-48
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_45
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は じ め に
小児上腕骨顆上骨折において,循環は保たれるも橈骨動脈触知不能な状態はpink pulseless hand(PPH)と呼ばれ,そのほとんどはGartland typeⅢなどの転位の大きい骨折でみられる1).その治療のコンセンサスは得られておらず,治療方針は施設によって異なる.つまり,血行再建が日常的に行えている施設であれば最初から血管展開を行うことを躊躇しないであろう.一方,大多数を占めるそれ以外の施設では,徒手整復後に経皮鋼線刺入を行い,何事もないことを祈りながら経過観察するのが現状であると推測する2~4).われわれは,超音波(US)が血管展開,再建の判断に有用であった2症例を経験し,それを基にUSを使用した治療フローチャートを作成したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019