Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
1.新しい画像・機能診断
整形外科領域における超音波剪断波エラストグラフィの有用性
-――肩腱板修復術の術前評価への応用
Application of shear wave elastography for orthopaedic erea
糸魚川 善昭
1
,
金子 和夫
2
Y. Itoigawa
1
,
K. Kaneko
2
1順天堂大学附属浦安病院整形外科
2順天堂大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Juntendo University Urayasu Hospital, Urayasu
キーワード:
SWE
,
muscle
,
ultrasound
,
orthopedics
,
rotator cuff
,
tendon
Keyword:
SWE
,
muscle
,
ultrasound
,
orthopedics
,
rotator cuff
,
tendon
pp.41-44
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_41
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は じ め に
近年,整形外科領域における画像診断は急速な進歩をとげている.「骨」を中心としたX線画像診断から軟部組織の評価が可能な超音波やMRIが現在一般的に行われるようになった.しかし,これらは解剖学的破断の評価であり,実際の組織の質は評価できない.超音波剪断波エラストグラフィ(shear wave elastography:SWE)は通常のBモード超音波機器に搭載され,物質の「硬さ」を評価できる機器である(図1).われわれは,このSWEを用いて整形外科領域における筋や腱の硬さを計測することが可能か否かを調べることにより,実際の臨床現場での術前評価や修復過程の評価にSWEの使用が可能であるという仮説をもとに研究を行っている.そのうちの一つとして,肩関節領域における鏡視下腱板修復術の術前評価にSWEが有用か否か評価することを目的とした研究について述べる.
© Nankodo Co., Ltd., 2019