特集 高齢者(75歳以上)の運動器変性疾患に対する治療
上肢の変性疾患に対する高齢者治療 肩関節変性疾患 75歳以上の高齢者に対する鏡視下腱板修復術の術後成績
白石 勝範
1
,
横矢 晋
,
安達 伸生
,
越智 光夫
1広島大学 整形外科
キーワード:
Polyglycolic Acid
,
肩関節
,
関節可動域
,
関節鏡法
,
再発
,
MRI
,
筋収縮-等尺性
,
治療成績
,
年齢因子
,
筋力
,
スーチャーアンカー
,
腱固定
,
腱切り術
,
肩腱板損傷
,
外転運動
,
脂肪化
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Age Factors
,
Arthroscopy
,
Isometric Contraction
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Polyglycolic Acid
,
Shoulder Joint
,
Recurrence
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Suture Anchors
,
Muscle Strength
,
Tenodesis
,
Tenotomy
pp.7-11
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2018088633
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2011年2月~2015年2月に鏡視下腱板修復術を施行した79肩を、74歳以下(Y群)60肩(男30肩、女30肩、平均年齢65.9歳)と75歳以上(O群)19肩(男11肩、女8肩、平均年齢77.9歳)に分け、術後成績を比較した。術後平均経過観察期間はY群2年8ヵ月、O群2年4ヵ月であった。術前の外転筋力および外旋筋力はO群と比較してY群で有意に大きかったが、この原因として年齢が関与していると考えられた。平均JOAスコアは両群とも術後有意に改善したが両群間で有意差はなく、再断裂率もY群11.7%、O群15.8%と有意差を認めなかった。過度な緊張下での腱板縫合を避ければ、高齢者でも74歳以下の患者と同等に再断裂率を低下させることが可能であると考えられた。
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