人工関節置換術-最新の知見
人工関節置換術の周術期管理、リハビリテーション 血栓症、深部静脈血栓症 人工膝関節全置換術周術期の抗血栓薬の取り扱い
尾島 朋宏
1
,
勝尾 信一
,
砂山 千明
,
水野 勝則
,
山門 浩太郎
,
林 正岳
1福井総合病院 整形外科
キーワード:
Aspirin
,
Heparin
,
Warfarin
,
関節疾患
,
Hemoglobins
,
膝関節
,
抗血栓剤
,
麻酔
,
失血-外科
,
後向き研究
,
周術期管理
,
膝関節置換術
,
手術時間
Keyword:
Anesthesia
,
Aspirin
,
Fibrinolytic Agents
,
Heparin
,
Hemoglobins
,
Joint Diseases
,
Knee Joint
,
Retrospective Studies
,
Warfarin
,
Blood Loss, Surgical
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Perioperative Care
,
Operative Time
pp.254-256
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270843
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人工膝関節全置換術(TKA)周術期の抗血栓薬の取り扱いについて検討した。初回TKAを施行した196膝中、術前に抗血栓薬を服用していた45膝を対象とした。20膝は抗血栓薬を休薬、25膝は薬の服用を継続して手術を行った。麻酔方法は、休薬群では通常どおりの全身麻酔に硬膜外麻酔併用が13膝と多かった。また、腰椎麻酔が3膝、全身麻酔に腰椎麻酔併用が4膝であった。継続群では全身麻酔に末梢神経ブロック併用が20膝と多かった。全身麻酔単独は4膝であった。周術期Hb値は、継続群でやや低い傾向があったが、有意差を認めなかった。また、手術時間、術中、術後出血量に差を認めなかった。輸血は投薬継続群の1例にのみ施行した。投与中止群の1例で、術後一過性脳虚血を認めた。継続群では、特に出血性の合併症は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014