心・大血管疾患合併肺癌の治療戦略 周術期管理
抗血栓療法が必要な心・大血管系合併症を有する肺癌例に対する周術期管理の現状と今後の課題
野津田 泰嗣
1
,
星川 康
,
桜田 晃
,
遠藤 千顕
,
前田 寿美子
,
渡邉 龍秋
,
新井川 弘道
,
松田 安史
,
野田 雅史
,
岡田 克典
,
近藤 丘
1東北大学加齢医学研究所 呼吸器外科学分野
キーワード:
Aspirin
,
Dipyridamole
,
Warfarin
,
血栓塞栓症
,
術後合併症
,
心臓血管疾患
,
抗血栓剤
,
腸間膜血管閉塞症
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
肺塞栓症
,
上腸間膜動脈
,
後向き研究
,
治療成績
,
周術期管理
,
Clopidogrel
,
Sarpogrelate
,
休薬
,
腸間膜虚血
Keyword:
Cardiovascular Diseases
,
Aspirin
,
Dipyridamole
,
Fibrinolytic Agents
,
Mesenteric Vascular Occlusion
,
Lung Neoplasms
,
Postoperative Complications
,
Pulmonary Embolism
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Thromboembolism
,
Warfarin
,
Treatment Outcome
,
Mesenteric Artery, Superior
,
Perioperative Care
,
Mesenteric Ischemia
,
Clopidogrel
,
Sarpogrelate
pp.255-259
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015206404
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抗血栓療法が必要な心・大血管系合併症を有する肺癌例に対する周術期管理の現状と今後の課題について検討した。心房細動、虚血性心疾患、心臓弁膜疾患などで術前に抗凝固療法を施行した原発性肺癌患者36例を対象とした。周術期ヘパリン投与群と非投与群に分けた。33例に肺葉切除~全摘といった標準術式を選択したが、術中に心血管合併症をきたしたり、出血の制御が困難であった症例はなかった。手術時間、術中出血量、ドレーン留置期間、在院日数は、抗血栓療法を行っていない症例と比べて、遜色はなかった。ヘパリン投与、非投与で比べても、手術時間、術中出血量、ドレーン留置期間、在院日数に有意差は認めなかった。術後合併症は6例で、2例は重篤な血栓塞栓症であった。
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