人工関節置換術-最新の知見
人工関節の臨床成績(中~長期含む) 膝の人工関節 人工膝関節全置換術前後の膝関節と脊椎・骨盤矢状面アライメント
小山 博史
1
,
高橋 正哲
,
花田 充
,
古橋 弘基
,
松山 幸弘
1浜松医科大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨盤
,
膝関節
,
脊柱
,
治療成績
,
膝関節置換術
,
変形性膝関節症
,
立位
,
アラインメント
Keyword:
Knee Joint
,
Radiography
,
Posture
,
Pelvis
,
Spine
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Osteoarthritis, Knee
pp.173-177
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270825
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人工膝関節全置換術(TKA)を行った変形性膝関節症(OA)42例45膝の立位全脊椎、全下肢単純X線側面像より、TKA前後における膝関節と脊椎・骨盤の矢状面アライメントを評価した。TKA前の末期OA膝では膝が屈曲し、重心が前方移動した状態で立位姿勢が保持されており、TKA後に術側の膝伸展が得られても、術後6ヵ月には術前と同様の状態で起立していた。また、knee flexion angle(KF)は脊椎矢状面global alignmentの指標と相関していたが、脊椎の前・後彎、骨盤傾斜とは関連せず、TKA後に膝を伸展して起立できるかは、主に術前の膝屈曲拘縮に依存するものの脊椎矢状面バランスも関与していると考えられた。TKA後に良好な立位姿勢を保持するためには、膝だけでなく傍脊柱筋に対するアプローチが非常に重要であると考えられた。
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