腰椎疾患up-to-date
手術的治療の進歩 脊椎固定術と姿勢の制御 後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)における骨移植 PLIFにおける椎体間移植骨の体積変化
伊藤 全哉
1
,
今釜 史郎
,
安藤 圭
,
石黒 直樹
,
金村 徳相
1名古屋大学 整形外科
キーワード:
骨移植
,
脊椎固定術
,
X線CT
,
分散分析
,
腰椎
,
準ランダム化比較試験
,
椎体
Keyword:
Analysis of Variance
,
Lumbar Vertebrae
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Bone Transplantation
,
Controlled Clinical Trials as Topic
pp.222-227
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222871
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後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)における椎体間移植骨の体積変化を定量化して、経時的にその変化を追跡検討した。PLIFを施行した114例を対象とした。使用した移植骨はID番号奇数偶数で自家腸骨55例、局所骨59例に振り分けた。111例で最終調査時に骨癒合を認め、偽関節例は3例認めた。推体間移植骨の最終調査時の体積を術直後と比べると、減少または不変が9例、25%未満の増加が40例、25%以上の増加が62例であった。移植骨の経時的体積変化は術後5年目まで増加傾向を示し、特に2年目以降では、各年とも前年に比し有意に体積増加を示した。腸骨群は6ヵ月目(局所骨群は2年目)から体積増加を有意に認め、局所骨よりも体積増加が始まる時期が早かった。また術後%slip別では、術後2年日以降10%未満群のほうが有意に体積増加を示した。最終調査時の体積でL4/L5(73%)とL3/L4(54%)の間で有意差を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013