発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2004103845
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腰椎変性疾患に対して後方進入片側椎体間固定術(片側PLIF)を行った12例を対象に,術前・術後の画像所見,手術時間,出血量,術後経過を検討し,片側PLIFの適応と術式について考察した.全例で術中回収血輸血を行っており,同種血輸血は多椎間固定の3例で行った.術前自己血貯血は2例に行った.骨癒合は全例に得られ,若年者の1椎間固定2例で,十分な骨癒合後に抜去術を行った.片側PLIFの骨癒合は,単純X線正面像でのブラニガン中央部での骨硬化像の連続性で判定した.感染,instrument failure,輸血後肝機能障害等の合併症はなかった.全例で術後1週間以内に立位・歩行を許可し,術前の腰痛・下肢痛の改善は良好であった.片側PLIFは,手術侵襲,神経組織に対する侵襲,当該椎間・隣接椎間の支持組織温存,インストゥルメンタルにかかる負担等の点で通常のPLIFより優れており,正しい適応のもとに行えば優れた術式になりうると考えられた
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