発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2006314598
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腰椎破壊性脊椎関節症に対して後方経路腰椎椎体間固定術を行った症例に関し,その有効性と問題点,今後の課題について検討を行った.対象は女性8例,男性2例であった.1)術後,全ての症例で症状が改善し,術後1年の時点で成績は良好であった.しかし,その後に症状が再増悪する例があり,4例で再手術を要した.2)後方支持機構(PS)の弛みが認められた症例では比較的早期から,スペーサーのsinkingが認められる傾向があった.全例透析20年以上の症例であったことから,椎体終板の破壊性変化によりスペーサーのsinkingが助長され,前方支持機構の破綻に伴うPSへのlord sharingの増加に脆弱な骨が耐えられず,PSの弛みや折損の原因になったと考えられた.3)以上のことからも,透析歴の長い症例に対しては,骨の状態に合わせたインプラントの選択や他の術式を含めたより慎重な検討が必要であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006