骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
脊椎椎体骨折の病態・診断・治療 診断(臨床骨折、形態骨折)、画像診断 骨粗鬆性椎体骨折の診断と治療戦略 びまん性特発性骨増殖症との関係から
姜 良勲
1
,
坂中 秀樹
,
高山 和士
,
山野 慶樹
1大阪社会医療センター 整形外科
キーワード:
X線診断
,
骨粗鬆症
,
脊椎骨折
,
X線CT
,
骨化過剰症-広汎性特発性
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Hyperostosis, Diffuse Idiopathic Skeletal
,
Osteoporosis
,
Radiography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Spinal Fractures
,
Osteoporotic Fractures
pp.65-69
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139394
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手術を施行した骨粗鬆症性椎体骨折患者15例(男1例、女14例、平均77歳)を対象に、胸腰椎X線およびCTによりび漫性特発性骨増殖症(DISH)の有無を調べた。DISHはResnickらの診断基準に従い、4椎体以上の連続した骨化を認めるものとした。椎体骨折罹患椎体はTh10が1例、Th12が5例、L1が5例、L2が3例、L3が1例と胸腰椎移行部に多く、胸椎のDISHは8例に認めた。DISHは主に下位胸椎右前方の前縦靱帯骨化としてみられ、X線正面像では椎体間を頂点とする波状陰影が認められた。術前ADLは痛みのため全例歩行不可能で、車椅子3例、寝たきり12例であった。両下肢運動麻痺を12例、膀胱直腸障害を7例に認め、両下垂足が8例であった。術後平均観察期間22ヵ月で、最終ADLは独歩6例、介助歩行5例、車椅子2例、寝たきり2例であった。車椅子・寝たきり例のうち、2例はParkinson病があり、1例は術前罹病期間が1年7ヵ月と長かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011