骨粗鬆症-新たなる骨折を防ぐ最新の治療戦略
疼痛の機序と管理 疼痛対策と管理 骨粗鬆症治療薬による疼痛改善とQOLおよび逆流性食道炎に対する効果
宮島 剛
1
,
田中 伸哉
,
金 潤澤
,
織田 弘美
1埼玉医科大学 整形外科・脊椎外科
キーワード:
光子吸収分析
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
食道炎-逆流性
,
生活の質
,
脊椎骨折
,
多剤併用療法
,
筋肉内注射
,
経口投与
,
Raloxifene
,
Elcatonin
Keyword:
Administration, Oral
,
Drug Therapy, Combination
,
Esophagitis, Peptic
,
Injections, Intramuscular
,
Osteoporosis
,
Quality of Life
,
Absorptiometry, Photon
,
Bone Density
,
Spinal Fractures
,
Raloxifene Hydrochloride
,
Elcatonin
pp.53-58
発行日 2011年10月20日
Published Date 2011/10/20
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2012139392
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骨粗鬆症患者で円背や亀背変形があり、逆流性食道炎(GERD)合併・合併疑いと診断された女性患者42例を対象に、塩酸ラロキシフェン(RX)内服22例(平均65.0歳)とRXにエルカトニン(EL)筋注併用20例(平均69.7歳)で経過を比較した。治療開始3ヵ月後において、GERD診断に用いたQUESTスコア4点以上の患者の比率はRX群85%、EL併用群41%、6ヵ月後はそれぞれ68%、39%となり、3ヵ月後で両群間に有意差が認められた。QUESTスコアが6点以上の比率、スコア平均値も同様の傾向であった。日本骨代謝学会骨粗鬆症患者QOL評価質問表では両群とも6ヵ月後に有意な改善を認め、両群間で有意差はなかった。腰下肢痛のvisual analogue scaleの減少は両群間で有意差はなく、骨密度は6ヵ月後に開始時と比較して両群とも有意な増加が認められた。6ヵ月間の平均椎体骨折数はRX群は2.0から2.5に有意に増加したが、EL併用群は2.7から2.9と有意な変化はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011