発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009271673
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骨粗鬆症の重症度がインプラントの固定性に与える影響について検討した。骨粗鬆症の評価をし得た女性の股関節人工骨頭置換術例95例を対象とし、セメント使用群20例とセメント非使用群75例の脊椎圧迫骨折数と健側大腿骨頸部骨密度を比較した。脊椎圧迫骨折数は、セメント使用群:3.0±2.84個、セメント非使用群:0.83±1.31個であった。健側大腿骨頸部の骨密度は、セメント使用群:510±84mg/cm2、セメント非使用群:600±114mg/cm2であった。セメント使用患者は、脊椎圧迫骨折数が有意に多く、骨密度が有意に低かった。骨粗鬆症の重症度が人工骨頭置換術におけるインプラントの固定性に影響を与えていると考えられ、術前にセメント使用の有無を検討するために骨粗鬆症の評価は有用であると思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009